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「カイロプラクティックたんぽぽ」院長のブログです

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職場のストレスって、仕事をしている人間にとっては、決して避けられないもの。
それによって体調をくずしてしまうということは、良く聞く話ですよね。
出張前になると、調子が崩れてしまい来院される方や、異動をきっかけに、さまざまな愁訴をうったえるようになった方などなど、職場のストレスが、引き金を引いたと思われるケースって身近にあるものです。

そんな中での注目記事。

職場のストレスもメタボリックシンドロームの原因に

〔ロンドン〕 ロンドン大学疫学・公衆衛生のTarani Chandola博士らは,職場のストレスはメタボリックシンドローム発症の重要な危険因子であるとBMJ(2006; オンライン版)に発表した。
男性でリスクが 2 倍に
 職場のストレスは心疾患と関係があるが,生物学的機序は不明であった。この研究は職場のストレスと心疾患に関する生物学的妥当性について,新たなエビデンスを提供するものである。
 Chandola博士らは,14年間にわたり英国の公務員 1 万308例(35~55歳)を対象に,職場のストレスとメタボリックシンドローム(心疾患と 2 型糖尿病リスクを増大するファクター群)との関連を検証した。
 職場のストレスは1985~99年の間に 4 回にわたり計測した。糖尿病,高血圧,高コレステロールなどメタボリックシンドロームの要因は,97~99年の間に計測した。社会的地位に加え,喫煙,重度のアルコール消費,運動不足などの健康を損なう行為も記録した。
 職場のストレスへの曝露とメタボリックシンドロームの間には,他の危険因子の調整後も用量反応関係が見られた。例えば,慢性的な職場ストレスがある男性は職場ストレスがない男性に比べてメタボリックシンドロームのリスクは 2 倍であった。慢性的な職場ストレスがある女性もメタボリックシンドロームを発症しやすかったが,形成したグループは小さかった。

ホメオスターシスが崩れる
 地位が低い被雇用者の場合,男女ともメタボリックシンドロームを発症しやすかったが,これはメタボリックシンドロームには社会的勾配があるという以前の研究を裏づけている。
 メタボリックシンドロームと健康を損なう行為への曝露との関係は,女性よりも男性のほうが顕著であった。質の劣る食生活(フルーツや野菜を取らない),喫煙,過度の飲酒,運動不足はいずれもメタボリックシンドロームの発症率が高いことと関係していた。
 一部研究の限界はあるものの,他の危険因子を考慮した後でも,職場のストレスへの曝露とメタボリックシンドロームの間に用量反応関係が存在した。その説明として,職場のストレスへの曝露が長引くと,神経系が侵されるということが考えられる。あるいは慢性のストレスが生物学的回復力を損ない,それにより身体の生理学的バランス(ホメオスターシス)が崩れるとも考えられる。
 この研究は,日常生活のストレス因子を心疾患と結び付ける心理社会的ストレスの機序に関して,生物学的妥当性のあるエビデンスを示すものである。
Medical Tribune[2006年2月23日 (VOL.39 NO.8) p.47]


ストレスを長引かせてしまうことによる神経系や生理学的なバランスが損なわれていくという見解は、妙に納得させられてしまいます。

私達の行っている療法は、その神経系や生理学的バランス(ホメオスターシス=生体恒常性)に働きかけて、反応を誘導します。
その反応の起こり方と抱えている「ストレス」との関係も示唆されていますから、臨床に生かしたいところでもあります。

ストレスを感じなくなるようにすることは、非常に困難なことですから、うまく折り合いをつけながら、付き合っていきたいものですね。