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「カイロプラクティックたんぽぽ」院長のブログです

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盛岡の周辺には、温泉が多数ありますので、観光客はもちろんのこと、地元の方の利用も盛んです。
温泉は気持ちもいいし、健康効果も高くて・・・というところですが、こんな記事が。

はてなの玉手箱:温泉-どこまで効くの? 科学的実証例、少なく

◇適応症・禁忌症-見直しの声も

 高血圧や皮膚病、糖尿病、神経痛……。温泉に行くと、浴室掲示板には、温泉療養で効果があるとされるさまざまな適応症が表示されている。だが、経験則で決められたケースが多く、専門家からも「見直すべきだ」との声が上がっている。温泉はどこまで効くのだろうか。【板垣博之】

◆言い伝え

 地中からわき出した水は、水温が25度以上か、特定成分を一つでも含んでいれば、「温泉」となる。適応症や、温泉療養を避けるべき禁忌症は、各都道府県知事が決める。その判断基準となるのが、1982年の旧環境庁(現環境省)自然保護局長通知。温泉の泉質を問わない一般的適応症、禁忌症、泉質ごとの適応症と禁忌症を例示している(表参照)。

 だが、言い伝えられてきた伝統的効果で決めたケースも多い。リウマチに効くというある温泉地では、かつて地元の人たちは温泉療養とともに、神社詣でをして、長い石段を上り下りしていた。それが自然にリウマチのリハビリにもなっていたのだ。

 二酸化炭素泉は、炭酸ガスの効果で末しょう血管が拡張して、血圧が下がるなどのデータがある。草津温泉(群馬県)の酸性泉も、含有成分がアトピー性皮膚炎に効果があることが実証されている。

 だが、こうした例は少ない。温泉療法医会会長の東威副会長は「温泉の成分の効果に対するはっきりとした科学的エビデンス(根拠)はあまりない」と話す。

 さらに、源泉と実際の浴槽の温泉が同一なのかという問題もある。源泉をそのまま浴槽に入れているのは少数派。温泉資源が限られていることもあり、多くは、源泉に加水したり、循環利用している。レジオネラ菌などの殺菌のために塩素を入れている温泉も多い。

 そもそも源泉自体の成分分析調査を、掘削当時に一度行っただけという温泉がある。環境省は10年に1度の調査を指導しているが、同省の調査によると、10年以上未検査の温泉は36%に達した。調査費用が高額なことが理由のようだ。

◆妊婦もOK?

 禁忌症は掲示が義務付けられている。妊娠中(特に初期と後期)もその一つだが、最近の研究では新たな見解も出てきた。岐阜県立下呂温泉病院の研究グループは、下呂温泉入浴者とその他の妊婦を調査したところ、切迫流産率、出生体重などに差異がほとんどなかった。

 一方、「がんが治った」などと言われる温泉もあるが、悪性腫瘍(しゅよう)は禁忌症。北海道大大学院の大塚吉則教授(温泉気候医学)は「免疫力がアップすることはあり得るが、体力が弱っている人に温泉は向かない。お勧めできない」という。

 温泉を飲む「飲泉」も注意が必要だ。胃腸病や便秘などに効果があるとされるが、大塚教授は「ナトリウムを含む温泉水は血圧を上げる副作用もある。飲泉より効果がある薬があり、西洋医学の補助医療として、医師の指導の下で行うべきだ」と話す。

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◇自然環境も相乗効果か--非日常、脱ストレスで治癒力アップ

 ただ、温泉の効果は成分による薬理作用だけではない。温熱や水圧・浮力などの物理的作用のほか、温泉地の自然環境も影響を与える。その結果、人が本来持っている自然治癒力を高め、さまざまな症状を改善させる。

 東副会長は「日常を離れ、温泉地へやってくると、ストレスから解放され、心身にいい影響がある。同じ泉質でも温泉地により効果は違う。環境が異なるからだ。温泉の効果は泉質だけでは決められない」と言う。

 では、どのように温泉と付き合えばいいのか。大塚教授は「1日や2日では効果はない。最低2、3週間は必要。短期間なら泉質にこだわらず、好きな温泉に行くのがいい」とアドバイスする。

 療養目的なら温泉療法医の指導を受けたほうがいい。温泉療法医は、民間活力開発機構などが運営する「温泉郷」のホームページで紹介されている。

 日本温泉気候物理医学会は、適応症・禁忌症の見直し作業を進めてきた。05年6月に試案を環境省に提出し、温泉地ごとに科学的研究を進めることを求めている。06年2月には、これまでの文献調査の報告も同省に行った。

 東副会長は「すべての浴槽の成分を分析するのは不可能。歓楽用の温泉と、療養目的の温泉を分けて考えるべきではないか」と話す。

 同省の「温泉行政の諸課題に関する懇談会」の第3回会合(9月開催予定)で、適応症・禁忌症が協議される予定だ。当初はテーマに挙がっていなかったが、懇談会メンバーから提案があったためだ。環境省は「見直す方針というわけではない。白紙の状態」(自然環境整備担当参事官室)と話している。

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◆現在の温泉の適応症と禁忌症(82年の環境庁自然保護局長通知より)

<一般的適応症>(浴用)

 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動まひ、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔(じ)疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

<泉質別適応症>(浴用)

▽塩化物泉

 きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病

▽炭酸水素塩泉

 きりきず、やけど、慢性皮膚病

▽硫酸塩泉

 動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚病

▽二酸化炭素泉

 高血圧症、動脈硬化症、きりきず、やけど

▽含鉄泉、含銅-鉄泉

 月経障害

▽硫黄泉

 慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病、高血圧症(硫化水素型)、動脈硬化症(同)

▽酸性泉、含アルミニウム泉

 慢性皮膚病

▽放射能泉

 痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆のう炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病

<一般的禁忌症>(浴用)

 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と後期)

毎日新聞 2006年8月15日 東京朝刊