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「カイロプラクティックたんぽぽ」院長のブログです
ひとことで「あたためる」と言っても、どのようにしてあたためるのかで、その効果には違いがあるようです。



膝OAの歩行能とこわばり感の改善に
湿熱シートの有用性が高い

 変形性膝関節症(膝OA)に対する温熱療法の有用性は広く知られている。また,蒸気発生を伴う湿熱シートは慢性腰椎症に対して有用との報告もある。そこで,順天堂大学整形外科の瀬戸宏明氏は膝OAに対する湿熱シートの効果を乾熱シートと比較検討し,湿熱シートは疼痛の改善に優れ,特に歩行能とこわばり感の改善に有用性がより高いことが確認されたと,第32回日本膝関節学会で報告した。

治療終了後も6週間効果が持続
 瀬戸氏らは,臨床およびX線評価により膝OAと診断された45歳以上の女性41例41膝のうち 4 週間治療を継続して評価可能だった37膝を湿熱シート群(湿熱群)20膝,乾熱シート群(乾熱群)17膝に分け,両群の膝に各シートを装着させ,X線像,膝関節痛の評価スコアであるWestern Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index(WOMAC),日本整形外科学会OA評価点(JOA score),Visual analog scale(VAS)で治療前,治療開始 2 週後,4 週後,治療終了 6 週後に評価した。
 その結果,両群とも治療開始 2 週後のWOMACは治療前に比べ有意に低下し,湿熱群では 4 週後も 2 週後に比べて有意な低下が認められた。WOMACのうち「こわばり」は両群とも治療前に比べ 2 週後は有意に低下し,湿熱群では 4 週後も 2 週後に比べ有意な低下が認められた。また,4週後は治療前に比べて,湿熱群ではJOAスコアのうち歩行能,階段昇降能,総合点数,乾熱群では階段昇降能力および総合点数がそれぞれ有意に改善していた。さらに,両群とも治療終了後 6 週のWOMACスコアは治療終了時と有意差は認められず,治療効果が持続した。
 湿熱シートおよび乾熱シート装着時の皮膚温度の変化を検討するため,4 例を対象に25℃湿度50%の環境下で各シートを膝に90分間装着させ,シート直下,シート外側( 2cm),ふくらはぎ,足背部の皮膚温度を測定したところ,シート外側,ふくらはぎ,足背部の各皮膚温度変化は湿熱シートのほうが大きく,また剥離直後,膝周囲の高温部位は乾熱シートに比べ湿熱シートでより広範であった。
 湿熱シートの有用性に関連して,同氏は「湿熱はより多くの熱を皮膚に伝播し,筋肉や軟部組織などの硬直,拘縮に伴う疼痛に特に効果的であり,膝本来の姿に近くなることが可能ではないか」と指摘した。
[Medical Tribune 2007年8月9日 (VOL.40 NO.32) p.36 第32回日本膝関節学会]



あたたかさの感じ方も、乾熱によってあたためた場合と湿熱で温めた場合とで違いがあります。
もちろん個人差はありますが、湿熱のほうが「やわらかいあたたかさ」「やさしいあたたかさ」と感じることが多いようです。
当院でも施術の補助として、温熱を使用することがありますが、乾熱と湿熱との使い分けをもう少し上手に行っていこうと思います。