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「カイロプラクティックたんぽぽ」院長のブログです
慢性的な腰痛があるという男性が来院されました。

姿勢をみると、立位では完全に腰が後方に引けていて、

腰椎、骨盤、股関節のバランスもよくなくて、

腸腰筋の緊張が非常に強くなっておりました。

腰椎や骨盤をそれぞれに整えても、腸腰筋の状態が整わないと、

この悪循環からは、抜け出せないようでしたので、

腸腰筋のリセットを目指しながら、

骨盤、股関節、腰椎の調整を行いました。


腸腰筋は、基本的に、股関節を屈曲(ももを上げる)させる役割を

持っていて、副次的に骨盤を前傾させる筋肉ですので、

緊張が強く、伸びにくくなっているこの筋肉を、

伸長させていく方向は、

股関節を伸展(後方に伸ばす)させていく形になります。

しかし、この男性の場合、その姿位に持っていくと、

骨盤の前傾が過剰になり、痛みも誘発されてしまうので、

そのままこの方法は、使えません。

そこで、股関節を可能な限り深く屈曲させて、

各部位にアプローチしました。

これを突破口に、本人いわく

「久々に、腰が軽い感じを思い出した」

というところまで、なんとか、調子を戻していただけました。



なぜ、股関節を深く屈曲させたのかというと、

股関節を120度以上屈曲させると、

腸腰筋(大腰筋と腸骨筋の総称)のくっつく

大腿骨にある小転子という出っ張りが、

恥骨の位置を超えるので、

腸腰筋は完全に弛緩すると言われているから。


この男性が、腰の痛みが強いときに、

膝を抱えて、横になっていると楽だと感じていたのも、

腸腰筋が自然に緩んでくれる位置を、

知らず知らずの間にとっていたからなんですね。



今回紹介した腸腰筋のように、

一般には、筋肉の収縮方向と思われている方向でも、

角度によっては、それが弛緩する方向にもなることがあります。

ヒトの身体って実に面白いものです。